リードが商談につながらない

営業に渡すリードは、点数ではなく「行動」で決める

営業に渡すリードは、点数ではなく「行動」で決める

インサイドセールスに渡す基準を「スコアが閾値を超えたら」にしている限り、営業からの「刺さらない」は消えません。営業が見ているのはスコアではなく、「今、動く理由があるか」だからです。

引き渡しの基準は、役職や企業規模といった属性の点数ではなく、顧客側の検討行動で定義してください。

点数から行動へ。ここを変えると、渡した理由が言葉になります。

「MQLは達成、でも商談は増えない」の正体

会議では「今月のMQL(マーケティングが営業に渡す見込み客)数は目標達成です」と報告されます。その横で営業は「資料請求は来ているが刺さらない」とこぼす。

板挟みになるのは、両者の判断基準が揃っていないからです。

マーケティングは「スコアが閾値を超えたから渡した」、営業は「今すぐ追える相手ではない」。どちらも正しいのに噛み合いません。

この分断は調査にも表れています。

ソフトブレーンが2024年10月に実施した調査(営業159名・マーケティング139名の計298名。SFAを提供するベンダーの自社調査で、各回答者数が小さい点に注意が必要です)では、営業からマーケティングへの不満の1位が「リードの情報が不十分」で42.1%、マーケティングから営業への不満の1位が「フォローアップの改善を行っていない」で47.5%でした。

連携が「満足にできていない」と答えたのは営業29.5%、マーケティング37.4%です。

スコアを上げても、営業は動かない

よくあるのは、役職や企業規模という属性だけ、あるいは資料ダウンロード1回という単発の行動でMQLと判定しているケースです。

営業が見ているのは「今、動く理由があるか」なので、その情報がないまま渡ってくると、勘で動くしかありません。

ここで担当者はたいてい「スコアリングを修正しよう」に向かいますが、必要なのは高度な点数設計ではありません。

理由は購買側の進み方にあります。

IDEATECHと北川裕康氏の共同調査(2026年4月公表、n=307。年間契約額または一括導入費300万円以上の商材に2名以上で関与した回答者に限る、大型・複数名関与の案件に偏った調査PRである点に注意)によれば、営業が本格的にやり取りを始めた時点で、購買プロセスは平均約40%進んでいます。

つまり点数の高低より、顧客が検討のどこにいるかを示す行動のほうが、営業には効きます。

点数ではなく、行動で線を引く

順序は、点数の精緻化ではありません。渡す理由を言葉にするのが先です。

  • 受け渡し条件を、明文化します。 属性だけでなく「価格ページを3回閲覧した」「同一企業から複数人が訪問した」といった検討行動まで含め、誰でも参照できる一枚にします。
  • 営業が見送るときは、理由を選択式で残してもらいます。 責めるのではなく「検討時期が先」「決裁権なし」「予算感が合わない」など。これが定義の見直し材料になります。
  • 週次で、定義を微調整する場を持ちます。 感想ではなく、「どの行動が商談につながったか」という事実だけを短時間で扱います。

引き渡し基準は属性の点数ではなく顧客の検討行動で定義します。「なぜこのリードを渡したか」を一行で説明できないなら、その基準はまだ言葉になっていません。

判定に迷ったら、直近1か月で営業に渡したリードを10件並べ、「なぜ渡したか」を一行で書いてみることです。

点数を上げる作業に戻る前に、渡した理由を説明できる状態を作るほうが、商談化には早く効きます。

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